思うままにつづる

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※当ブログは個人の見解であり、所属組織とは関係なく、効果効能を保証するものではありません

自分の行動に付加価値を持たせられるか

(注)この記事を書いているのは、特段機械学習ディープラーニング、AIに詳しいわけではない人間です。日進月歩のAIの世界において、「理由」の部分まで手を届かせる研究が進んでいることは承知していますが、現在語られるコンテキストでは含まれてはいないようなので除外しています。

--- ここから本編 ---

皆さんはチームで仕事をしているでしょうか?チームでやっていると、各々が同じ行動を取ることもあれば違う行動を取ることもあるでしょう。どんな行動を取るのであれ、それにどの程度責任を持ってやっているかの温度差は意外と大きかったりするでしょう。どうしてこうしたかと問いを投げても要領を得ない、もしくはわからないと言う。一方で理路整然と答える人もいます。行動に理由が伴っている、一貫性があるというだけで、その人に責任ある仕事を任せることに抵抗は減るでしょう。

さて、昨今はAIによって置き換えられる仕事として様々なものが上げられています(信じるかどうかは別です)。あなたはチームとして人ではなく、新しく開発された業務を遂行してくれるAIと仕事をするとしましょう。素晴らしい業務の結果が生まれました。しかしながらAIは「なぜこのような行動、結果にしたか」は教えてくれません(少なくとも現在言われている『AI』ではそうなるはずです)。

あなたが仕事をするときに、どのように行っているでしょうか?

個人的にはAIに置き換えられると言われているのは、「他人から見て、その行動に対する理由に意味のない仕事」だと思います。つまり、結果さえあればよい仕事はAIに淘汰される可能性があるということです。もっと言えば「他の同じスキルを持ったなにか」で良いわけです。個人的にはスキルレベルの高い人間は、若くても非常に高いレベルの人も多くいると思います。業務のことを考えれば、長い時間をかけて同じレベルになった人よりも、若手で同じ技術を持っているなら、伸びしろも含めてそちらを採用するわけです。

この話は、「AIによって置き換えられる仕事」の議論がしたいわけではありません。「どんな人間にもスキルでは負けないし、必要な先端技術や知識を常に追いかけ習得し続ける自信がある」という人以外は、「自身の行動に付加価値を持たせられるか」が重要ではないか、ということです。ここでいう付加価値とは単なる行動の結果だけでない価値を、他者が見いだせるようにできるかということです。

この付加価値の1つが「行動の理由」なわけです。理由があれば、行動に対して「前提が間違っている」「手段が間違っている」「タイミングが間違っている」など細かい評価ができます。予想ではない議論ができるのです。AIの結果に対しては専門家が分析を行います。あなたの行動がどのような理由、意味を持つかを分析する専門家を雇ってまで、あなたの雇用主があなたに価値を見出してくれるなら、これは気にする必要のない話です。しかしながら、そうでないのであれば、あなたはあなた自身の行動と結果を分析し、他者に示す必要があるのです。

行動に対して、逐一他者に言語化して伝える必要はないでしょうし、時間をかけて分析するようなものでないこともあるでしょう。しかし、必要なときに答えられないのであれば、あなたの行動はその結果以上の価値がないということになります。

結果を追い求めることは大切です。しかし自分の価値を高めるためには、結果に至る行動に至るまでを自身が理解しておき、他人にその価値を見出してもらえる用意をしておくべきだと私は考えます。変化の時代と言われています。変化しても変わらず使い続けられる自身の核となるものをきちんと持ち、その核を持って行動することが、結果的にあなたの価値を高めることになるのではないでしょうか。